第1回 ~信頼とともに、米を売る~ 米農家 山内征久さん (南会津郡只見町)
花泉で使用する酒米農家でもある。
彼の作る会津産コシヒカリの美味しさは、魚沼産コシヒカリに匹敵するほど評価が高い。
Q. 山内さんにとって農業とは。
A. 自分にとっての農業は、誰が食べても美味しいコメを作ること。
Q. 米作りをする上での、こだわりを教えてください。
A.うちでは、出来るだけ農薬を使わずに必要最小限にとどめ、有機に近い栽培を目指しています。田んぼに撒く肥料は「ケイフン(鶏糞)」や「米糠」など、 どれも地元で手に入る自然のものを使っています。また収穫した後の米は、湿気や霜から守るために米専用の保冷庫に入れて、いつでも美味しい状態で提供でき るようにしています。13℃という一定温度を保つことで、米に含まれる水分の量を一定にして美味しさを保つことが出来るんです。
Q. 「ふくしまの食」と聞いて、何をイメージしますか。
A.ふくしまの食の魅力は、なんといっても“ご当地の郷土料理”! 福島県は東から西に広い県です。言葉も違えば、気候も違う。それぞれの土地で、いろい ろな料理に出会えると思います。
Q. 今回提供して下さった、米のこだわりは?
A. うちでは、ひとめぼれとコシヒカリを作っていますが、ひとめぼれよりコシヒカリの方がモチモチ感と粘りがあります。自分は、コシヒカリの方が美味しいと思 うので、コシヒカリを提供したいと思います。
Q.「ふくごはん」プロジェクトは、震災と原発事故をきっかけに、改めて福島の食の魅力を伝えたいと始ま りました。山内さんにも、震災や原発事故の影響はありましたか。
A. うちの場合、風評被害というのはありませんでした。ほとんどの販売先は知り合いの口コミで広がったものなので、信用と一緒に米を売っています。
Q. 震災の後、農業に関して、何か思い出深い出来事はありましたか。
A. 震災の直後、地元只見町の明和地区センターが被災した地域の人たちのために「炊き出しおにぎり」を作って持っていくことになり、「うちのうめー米、被災者 に食ってもらうべ!」と思って米を提供し、おにぎりを握って貰いました。後から、おにぎりを持って行った職員に、「明和のにぎりめしは、さめてもう めー!」と評判が良かったと聞いて、とても嬉しかったです。
粘りと甘みが非常に 強く、炊き上がりが雪のように真っ白で美しい、優しい味の山内さんのこしひかりは、寒暖差激しい日本一の豪雪地帯として名高い只見町で作られます。
山からの清流は生活排水が一切入らず、ホタルが自生するほどの美しさです。自然の恵みをたっぷり受けた只見町のこしひかりは本年度イチオシ!
●澁谷梨絵
20・30代女性で日本唯一の「5つ星お米マイスター」、「雑穀エキスパート」、「ご飯ソムリエ」のトリプル資格取得者
㈱シブヤ(米穀類卸小売業)代表取締役社長
お米屋さんの雑穀デリ 和デリ http://www.wadeli.jp/
<購入できる場所>
〒271-0092
千葉県松戸市松戸1307-1 伊勢丹松戸店B1階
「米処 結米屋(こめどころ ゆめや)」
TEL 047-366-5429
〒104-8130
東京都中央区銀座3-6-1 松屋銀座本店B2階
「米処 結米屋」
TEL 03-3567-1211
● コシヒカリ 2kg 1092円(税込)
● コシヒカリ 5kg 2730円(税込)