今月の日本酒 「花見口万」
今月の日本酒 「花見口万」
本田) さて脇さん、今月のお酒はロ万シリーズの続きですね!なんていう 名前のお酒ですか?
脇坂) 今月ご紹介するのは「花見口万」です。ちょうど4月はお花見の時 期ですしね♪ これまでに紹介した「一口万」や「雪中貯蔵酒」などと同じ純米生酒です。
原酒ではないですけど(笑)
本田) 「花見口万」とは、なんとも風情のある名前ですねえ。花泉がある南会津は、いつ桜の見ごろを迎えるんですか?
脇坂) 例年なら4月末頃ですね。ちなみに去年は5月のゴールデン ウィー クごろに満開を迎えました。青森の弘前市よりも遅かったんですよ(笑)
この頃の南会津の風景は手前に桜、山の中腹に新緑、山頂には残雪と、色のグラデーションがとっても綺麗なんですよ☆
本田) いいですねえ。南会津ならではの風景ですね。僕の実家のある泉崎村のあたりでは、満開になるのは4月20日前後です。福島市やいわき市はもう少し早いし、 福島県内だけでも長い時間桜を楽しめますよね。
さてさて、そんなお花見シーズンにぴったりな花見口万とは、いったいどんなお酒なんでしょうか?
脇坂) 花見ロ万は、アルコール度数が14度以下とちょっと低めのやさしいお酒になっています。
本田) なるほど。アルコール度数を下げることで飲みやすくなってるんですね。では早速、頂きまーす! ゴクリ・・・。
アルコールが低くても口当たりはキリッとしたお酒ですね。余韻は米の甘みがゆったり流れる感じで純米生酒らしい。ぐいぐいいけてしまいそうです・・・ (汗)。
脇坂) 14度というと、ちょうどワインと同じぐらいの度数ですからね。 飲みやすいと思いますよ。のどを潤すにも良いかもしれません(笑)
本田) 食前酒として、前菜と合わせてもいけそうですね。ワインと同じくらいの度数ということは、ワイングラスで飲んでも素敵そうですね。
脇坂) 僕もワイングラスで飲んだりしますよ。気分も変わるし、おすすめ です☆ ワインの様な果実の酸味はありませんが、代わりにお米の酸がすっきりと飲み口を〆てくれると思います。
本田) お米の酸って、聞きなれない言葉ですね。お米から酸が出来るんで すか??
脇坂) ワインはご存知の通りブドウが原料で、もともと多くの酸を含んで います。「乳酸」「リンゴ酸」「酢酸」 などがメインで、いずれも日本酒の数倍含んでいるんです。日本酒の酸はお米そのものからというより、酵母や麹米からも生成され、「乳酸」や「コハク酸」が 多くなります。ワインとは生成される酸の種類が違うし全体の量も少ないんですよ。 ただし、うまみ成分である「アミノ酸」はワインの2~3倍多く含まれているんです!(笑) ワインと日本酒は同じ醸造酒でありながら、似て非なるものと いった感じですねえ。
本田) ほうほう、勉強になります! この酸味がさっぱり感にも繋がっているんですね。同じ醸造酒と言えどもやっぱり奥深い・・・。 ところで日本酒をうまいと感じるのは、アミノ酸の働きのほかに、日本人のDNAに代々刷り込まれているところも大きそうです(笑) 先月、父の誕生日に実 家で花泉の酒を酌み交わしていて、そんなことをしみじみ感じてしまいました(笑)
脇坂) 親子ともどもご愛飲ありがとうございます! 難しいことはさてお き、花見口万は、日本酒が好きな人にとっても、そうでない人にとっても、何も考えずに素直に美味しいと思える、そういうお酒であって欲しいと思っていま す。なんせ“花見”ですからね(笑)
本田) 花より団子ならぬ、花よりお酒になっちゃいますね。
では脇さん、僕らも仕事はこの辺にして、外で花見酒といきましょー!!
・麹米 ・掛け米 非公開
・四段米 南会津産「ヒメノモチ」
・酵母 福島県開発酵母 「うつくしま夢酵母」
・アルコール度数 14度
・容器容量 1.8L