「にごり酒」

今月の日本酒 「にごり酒」

sake_2013feb

本田) さぁて脇さん、今月はバレンタインですね。取り上げるお酒はなん でしょうか?
脇坂) 今月は「純米にごり酒」でいきましょう!
本田) おぉ、いいですね。にごり酒!! 素朴な疑問なんですが、にごり 酒 は、にごっていないお酒と何が違うんですか? どのようにして造られているんか?

脇坂) にごり酒の造り方は各蔵によって違うんですが、今日は花泉での造 り 方をお話しますね。おさらいになりますが、「もろみ」をしぼって出来るが清酒です。にごり酒はこの清酒に、濾したもろみを後から加えて造るんですよ。ちな みに昔はしぼる技術が良くなかったので「おり」と呼ばれる沈殿物が清酒に自然と混ざってしまい、その部分を「おり酒」と呼んで販売していたのが始まりのよ うです。

本田) なるほど、そうなんですねえ。つまり、味の決め手は「もろみ」っ てことですか? 料理で「もろみ」と言うと「もろみ味噌」を使います。味がぎゅっとしていて、独特の風味があっておいしいんですよね。

脇坂) んー、味の決め手というよりは、しぼって清酒になる前の状態を 「もろみ」というので、にごり酒はいわば、タンクのすべてをしぼる訳ではなく一部をもろみのまま、しぼったお酒に戻すって言えばいいんですかね・・・。ど ぶろくをイメージして貰えば分かりやすいかもしれません。味噌というよりは醤油に近い感じですね。

本田) なるほど、どぶろくの方が分かりやすいかも! ところで清酒に もろみを入れると、どんな味や風味に変化があるのですか?

脇坂)  もろみの甘さや香り、独特の口当たりが生まれます。その独特な風味のせいか、にごり酒は女性に好まれることが多いんですよ。

本田) 確かに、清酒とは違う独特の甘みと香りがありますね。なんだか、丸くなるというか・・・。もろみの甘さが飲み口を優しくしていて、香 りもザ・酒って香りよりも麹の甘さを含んだ香りになりますよね。清酒よりも飲みやすく感じるために、女性も飲みやすいのかもしれませんね。実際、僕もする すると飲めてしまいました!!!

脇坂) 本田くんはもともと日本酒好きでしょ(笑)

本田) ご指摘のとおり・・・すみません(笑)。でもまじめな話、にごり 酒は日本酒に少し馴染みのない方がチャレンジするのに、いいかもしれませんね。はじめはどんな飲み方がおすすめですか?

脇坂) にごり酒は炭酸で割るのもオススメですし、牛乳で割るのもありで す◎ 極端な話、にごり酒をカクテル ベースと考えて貰えばいいんです。マンゴージュースも意外とイケますよ(笑) お酒好きな方には、ぬる燗をオススメします。にごり酒はお燗が出来ないと思 われがちですが、花泉のにごり酒なら大丈夫! 優しい甘さが広がります。

本田) すごい自由度! 変幻自在ですねえ。飲み口が やさしいからでしょうか。そして日本酒正統派に は、やっぱり、ぬる燗! でも、にごりでぬる燗とは想像もしてませんでした。前からやりたいと思っていたんですけど、なんとなく駄目な気がしていたんです よねえ。さっそく試さなくては・・・。

脇坂) はい、本田くん! きょうはこちらにぬる燗にした「にごり酒」を お持ちしましたよ♪

本田) おぉ、3分クッキング風ですね。・・・ゴクリ。ほんとだあ、口に 含んだ瞬間、香りが広がりますね。暖めても口当たりは優しいままで、むしろ喉ごしが少し“まったり”する感じですね。これは面白いですねえ。にごりのぬる 燗、ハマりそうです。

脇坂) 実は私も、この味にはまって、にごりぬる燗専用の片口を買ってし まいました(笑) 花泉の「にごり酒」はラベルも南会津出身の画家さんが描いた南会津の雪の情景を使用していますので、お酒全体で「雪の季節をあたたかく して欲しい」そんなイメージですかね。

本田) そしていつもは四合瓶ですけれど、今回は一升瓶なんですよね。この雪景色、やさしいタッチのラベルですねえ。にごり酒の瓶を見ている だけで、ほっこりとした気持ちになっちゃいました。

脇坂) 実は「にごり酒」は生産量が少なく四合瓶を作る余裕が無いんです (笑) ところで今月は本田くんのお料理も季節をイメージしたものが多いので相性が楽しみですねえ。

本田) つまり「にごり酒」は季節の貴重なお酒ってことですね。大切に頂 きます! 今月はバレンタインですけれど、甘みがあるにごり酒はお菓子もに合いそうですね。ということで、今月のレシピは、おつまみやおかずにもなる料理 を考えさせて貰いましたよ~。ぜひ、お楽しみに♪

・麹米 喜多方産「五百万石」
・掛け米  南会津舘岩産「タカネミノリ」
・四段米  南会津産「ヒメノモチ」
・酵母  「協会701」
・アルコール度数  17度
・容器容量     1.8L

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